大人塾は2011年の開校以来、「大人のやり直し数学」の効果的な学習と指導の方法を試行錯誤して参りました。

今まで700名以上の方を指導してきた結果、いくつかのコツを見つけ、学習・指導法を確立できましたので、記します。

数学が苦手な方ほど、ほどよい難易度から取り組む

難しすぎる問題にはじめから取り組んでも仕方ありません。
そもそも数学が苦手になったのは、分からないというツマヅキがあったからです。
一方、やさしい問題でも意味がありません。それは分かっていることだからです。
ちょっと難しいけど「いままでの知識を総動員すれば解ける」「解説を聞けば理解できる」というレベルが程よい難易度の挑むべき分野と言えます。
しかし、多くの方は、どこから勉強を始めればいいのかわからないため、往々にして難易度が高い分野から数学をやり直し、モチベーションが上がらずに、止めてしまう傾向があります。

そこで、上記ポイントに結び付けて学び直しのコツを紹介いたします。

学年ごとの学習課程から離れてみる

「算数からやりなおすなら何年生からやり直せばいいですか?」
という質問を受けることがあります。

結論から言うと、算数から学び直す必要がある場合でも、学年に沿った学習の進め方はオススメしません。やさしすぎる単元が多めになり、やる気を失いやすいからです。

たとえば、算数と数学の違いとしてよく挙げられる「負の数(マイナス)の有無」や「文字式(xとy)」について見てみましょう。

算数の単元が苦手であっても、日常から天気予報や営業成績などに触れている大人であれば、世の中にマイナスの数字が溢れていることは知っています。算数レベルの学び直しが必要な方でも、負の数は大丈夫ということになります。

さらに、マイナスが理解でき、抽象的な思考が幼い子よりも発達している大人は、鶴亀算などを使うよりもはじめから文字式に取り組んだ方が理解が進みやすく、よく伸びます。

このような理由から、大人塾では数学のやり直しは方程式から始めることを基本にしています。
※計算を忘れてしまっている場合には計算からやり直します。計算の方法はこちらからも無料でご覧いただけます。

文章題のアレルギーは集合から克服しよう

「計算は好きだったのだけど、文章題が苦手だった」という方も多いのではないでしょうか。

大人塾では、文章題のやり直しは「集合」から始めることを基本にしています。
「集合」の単元は、文章題を整理し、表に書いて解きます。
問題自体が複雑ではなく、文章題が読めるようになれば必ずできる単元ですので、やり直し数学のとっかかりとして最適です。
また、問題をこなすうちに解ける楽しみがでてきて、数学へのモチベーションがアップします。
以下は集合の解説スライドです。

割合を乗り越える

「全体を1とすると、って突然言われてもわからない......」

割合の単元に強い苦手意識を持つ方は非常に多いです。
大人塾でも、割合の基本をスムーズに理解いただける指導法を確立するまで苦労しました。

割合を理解するためには、分数の計算が大切です。
また、「比べる数」「基になる数」を文章から読み解く力が必要です。
この2つの要素を身につけることが割合のやり直しの第一歩です。

割合の基礎を乗り越えれば、数学の学習においてその自由度は大きく高まります。

方程式、文章題、割合から先へ進もう

方程式、文章題、割合の分野をこなせるようになったら、数学の内容に取りかかることができるでしょう。

ここからは学年別の教科書や参考書をたよりに学習を進めてもいいと思います。

以上、小さなことに見えるかもしれませんが、多くの方が案外見逃しているポイントを紹介いたしました。

これから数学に取りかかろうとされる方、遅すぎるということはございません。
大人塾では、数学をやり直したい!という方を応援しています。

講師は
・受講生の目的のレベルを見極める
・実生活や仕事での算数・数学の役割と結びつける
・レベルにあった難易度の単元をうまく選ぶ
をしております。

数学をやり直したいな、と思ったら、お気軽にカウンセリングをご予約下さい。