一部の企業では昇格試験に数学のテストが課されます。
これは「数学力」をチェックするというよりも、数学の問題を通して、「論理的に考える力」、「数字を把握する力」、「推測する力」をチェックしています。
上記の力を測るという目的に沿えば、
「公式を知っているから解ける」ような問題は出題されません。
さらに、「数学が苦手でも、すぐにできるようになる魔法」も存在しません。
とはいえ、全く対策ができないというわけではありませんので、これから昇格試験に使われるテスト(N-MAT、GMAP)の特徴と対策方法について紹介していきます。
昇格試験の王道:N-MAT(リクルート)
N-MATの特徴
論理力、判断力を測る、比較的難易度が高い問題が出題されます
出題範囲は集合(3軸)、推論、割合、図表の読み方、フローチャート、グラフの読み方、論理(かつ、または)、工程表です。ここ数年で出題傾向が変わり、より考える力が問われるような問題が出題されるようになっています。
NMAT非言語の対策
割合、文章題の読み取り、情報の整理、図表の読み取りの基礎学力は必要です。
特に、割合(何と何を比べるのか、利益率など「率」が付くものは割合)と推論(情報から推測し、答えを導く)力が必要とされるので、日ごろから、ニュースの数値指標を読み解いたり、因果関係の推測などをする癖をつけておきましょう。すばやく情報を把握できる力も求められます。
その上で、フローチャートや複雑な表の読み方のコツを学習します。
(コツは、基礎学力がないと上手に使うことができないので要注意です!)
こちらの参考書は大人塾が執筆したものです。
基礎的な数学力に不安を感じる方は、大人塾のN-MAT対策講座(通学、オンライン講座)もご検討ください。
GMAP(CT編)(グロービス)
最近、昇格試験として利用が増加しているのが「GMAP」。
GMAPには、CT編とBF辺が存在するがBF編は記述式のケースワーク、CT編が非言語に相当し60分で30問の推論と図表を解くものです。
推論と図表の難易度高く、ひねったものが多いのが特徴です。
図表では正しい主張選ぶような問題が出題されます。
GMAPも基礎数学力はとても重要です。N-MATと同様、割合、推論の単元において高い思考力が求められます。日ごろからニュースを見ながら考える癖をつけておきましょう。
その上で、GMAPに出題される難易度の高い推論に対応するために「考え方の癖」、つまり思考のフレームワークを持っておくことが必要です。
対策本はありませんが、公務員試験の推論などが参考になるでしょう。
大人塾では通学のみ対策講座を提供しています。
いずれの試験も小手先では対応できません。
試験対策だけではなく、日常から思考力を養うよう意識することが必要です。