SCOAではどのような能力が問われるの?

SCOAのコンセプトは「人を知り、人を活かす」

  • 「基礎的な知的能力や実務遂行能力」
  • 「持って生まれた気質」
  • 「後天的に形成される性格や意欲」

の3つの側面を測るテストです。

SPIに比べて難易度は低いが設問数が多いため、処理能力が問われます。

ここ数年、SCOA検査を導入する市役所が増えています。

SCOAはどのような試験?

SCOAは主に4種類あります。それらを組み合わせて試験を行うことが多いです。
ここでは、性格診断のSCOA-B以外の内容について説明します。

SCOA-A(基礎能力検査)

  • 公務員試験でよく利用されています。多面的に知的能力と学力を測ります。
  • 時間:45~60分
  • 科目:5尺度の場合「言語」「数理」「論理」「常識」「英語」、3尺度の場合「言語」「数理」「論理」
  • 形式:選択式
  • 出題方式:スパイラル方式
    (スパイラル方式とは、各尺度の問題が5問ずつ出題される方式です。問題の尺度の順番はランダムになります。例:言語→数理→論理→常識→英語→数理→常識→言語…のように、各分野が5問ごとに、ランダムに出題されます。

SCOA-i(基礎能力検査)

  • 短時間の検査で、より知能的な部分を測ります。
  • 時間:20分
  • 科目:4尺度「言語」「数・論理」「空間」「知覚の正確さ」
  • 形式:選択式、短答式
  • 実施方法:ウェブ方式
  • 出題方式:問題が試験範囲からランダムに出題される方式

SCOA-C(事務能力検査)

  • 知力や学力と日常業務の処理能力を測定します。
  • 時間:50分
  • 科目:6尺度「照合」「分類」「言語」「計算」「読図」「記憶」
  • 実施方法:ペーパー、テストセンター方式

受検場所は?

SCOA-A、SCOA-B、SCOA-Cは、テストセンター方式またはSCOA cross式(オンライン試験官つきWebテスト)を選択できます(テストセンターが指定されることもあります)。
SCOA-iは、ご自分のパソコンやタブレットで受検します。

SCOAの対策方法

SPIは中学レベルの数学の知識で解ける問題が大半ですが、SCOAは高校レベルの数学の計算問題の出題があるので、しっかりとした対策が必要です。

数理の出題範囲と対策方法

出題範囲は、四則計算、1次方程式・2次方程式、不等式、数列、規則性、濃度算、速度算などです。
出題範囲は広いですが、定まっているため、教科書を全てやり直す必要はありません。

全体的に問題の難度は高くありません。しかし、問題数が多いため1問30秒程度で解く必要があります。
公式を覚えるのは当然ですが、思い出そうとすると焦りで思い出せなくなることがあります。公式を覚えるのではなく、しっかりと型を身につけることが重要です。そのためには、とにかく多く問題を解き、慣れることが必要です。

四則計算や方程式、不等式などの基礎問題は、ケアレスミスをなくし、得点源にしましょう。2次方程式、不等式、平方根は中学3年生程度の数学の知識が必要です。難しい問題ではありませんので、慣れると1問20秒程度で解けるようになります。

濃度算、速度算などの文章題は、シンプルな問題が出題されます。早く正確に解くためには、数学の基礎をしっかり理解している必要があります。

その他、三角形の相似などをはじめとした幾何の知識も必要です。

論理の出題内容と対策方法

出題範囲は、推論順位、推論うそつき、場合の数、確率、立式(年齢算、集合、植木算など)、サイコロの回転、立体の展開図などです。

各種推論は、SPIに比べて簡単な問題が出題されます。とにかく出題数が多いため、問題文を読みながら条件を整理し、できるだけ早く問題を解くことがカギになります。
そのためには、問題を多く解き、経験を重ねることももちろんです。また、時間を意識して解くことが必要です。1問30秒を目途に、時間を測りながら問題を解いてください。

場合の数、確率、立式は、文章から式をつくる力が必要です。各単元の解き方の特徴を理解したうえで、解き方を覚えるだけではなく、どの問題でも見た瞬間に式を立てられるように訓練しましょう。
出題範囲は広いですが、1分野あたりの出題数が少ないため、どうしても苦手に思える分野は、捨てるという選択も考えましょう。

立体の問題はイメージをすることが理解を深めるポイントです。展開図をかき、切り取って組み立てて、目に見える形で理解するとよいでしょう。これは、立体の問題が苦手な方には特におすすめの学習方法です。

誤謬率(間違え率)を測定されていません。そのため、わからない問題は、あてずっぽうでも解答を埋めるようにしましょう。

模擬試験・練習問題に挑戦

SCOA対策学習方法まとめ

  • 簡単な問題を多く解いて、解くことに慣れる
  • 時間を意識して、短時間に解く
  • 公式を暗記せず、身につくまで練習する

数学が苦手な方の「やってはいけない」勉強方法

高得点に結びつけるためにやってはいけない勉強方法です。

  1. 公式を覚えようとする
    覚えるのは構いませんが、当日思い出せるかは別問題です。
    部屋の壁に公式を貼って覚えている方が、当日「あそこにあった公式を使う問題だ…肝心の公式はなんだったっけ?」となる笑えない話をよく聞きます。
    公式は身につけるものです。身につけるためには、とにかく多くの問題を解くことが必要です。
  2. 手を動かさない
    「手を動かすと、時間がかかってしまうので、頭の中で考えるようにしています。」という方がたまにいらっしゃいます。実は、断然、解くスピードは書いたほうが早いです。特に推論などの思考が求められる問題は、書くことで、頭を整理することができます。
    書くことにも慣れておきましょう。
  3. 時間を意識しない
    「答えを見ればわかる、時間をかければ解ける」というのは、試験当日には通用しません。
    時間を意識し、練習を重ねましょう。また、できない問題を捨てる覚悟も必要です。

よくある質問

どのくらいの点数を取ればいいですか

SCOAを採用している企業・自治体の選考倍率はさまざまで、おおむね2倍~5倍以上となっています。
合格点を基礎点とし、+面接点としている自治体もあり、点数によって面接の順番が変わるところもあります。つまり、合格点の目安は受験先によって異なりますが、点数は高いに越したことはありません。

テストセンターと自宅で受けるのであればどちらがいいですか

企業によっては、SCOA crossという、受験場所をテストセンターか自宅か選べる試験を採用していることもあります。会場が遠くないのであれば、落ち着いて受験できるテストセンターをお勧めします。

おススメの対策方法

おススメの対策本はありますか?

参考書であれば、SPIノートの会のSCOAが参考書がおススメです。
問題量をこなしたいのであれば、大人塾の対策講座がおススメです。通学とEラーニングを用意しています。下記URLをご参照ください。

適性検査SCOA対策講座(通学・eラーニング)

適性検査SCOAの数理と論理の対策講座を提供しています。通学(東京)またはEラーニングから選択できます。1032問と大量の問題をご用意していますので、数学分野が苦手な…